このたび,個別指導の真弘会は,いったん新規の会員募集を終了させていただくことと致しました.
元々は,制度の迷走による受験業界の混乱と,
そのはざまに置かれ「志はあるのに,何を信じて進んだらよいか分からない」という受験生の状況に愕然とし,
何とかしなければという思いに突き動かされるまま,手探りで始めた活動でした.
予備校等の営利企業とは異なり,何とか捻出できた時間の範囲内での活動でしたが,
それでも私にとっては決して少なくない会員の方と出会い,想いを共有することができ,
志を正攻法で実現する一助となれたことを嬉しく思います.
他方で,活動の規模が大きくなり,当会の名が人目に触れるにつれ,良くない影響が増えたことも事実です.
なぜか当会を予備校と取り違えての悪質な営業も多くなりましたし,
当会がまさに批判しているような「教材を買えば合格させてくれるサービス」を求めて来られる方も増えました
(HPの文章を読んでくれていないのか,全く不思議です).
このような方々の対応のために時間を捻出することも,正直に申し上げて困難となりました.
今後,真弘会の活動は,基本的には従前から会員として勉強されている方のみで行うこととし,
ご紹介など例外的な場合を除いて,新規の会員募集は終了することとなります.
法曹志望者を取り巻く状況は,いまだ改善するどころか,悪化の一途をたどっており,
その法曹志望者自体も年々減少し続けています.
次世代の司法の担い手が確保できないことは,法治国家の根幹を揺るがします.
その意味では,当会の活動目標はいまだ達成には程遠い状況にあります.
一方で,これまで当会の活動を通じて,
正面から法律を勉強することの大切さを少数の方々にでも知って頂くことができました.
この方々が,数年後にはさらに力をつけ,更に後進の方々を正しく導いてくださるものと確信しています.
その時には,また一緒に当会の活動を行うことも私の夢のひとつではあります.
そして,司法制度,法曹養成制度が全うに整備され,
悪質な営利企業に法曹志望者が翻弄される状況が消滅して,
当会の存在意義がなくなることこそが,私の真の願いなのです.